築80年以上の京町屋を改装するプロジェクトです。
初めて訪れた時、そこには幾度も改装が積み重ねられ上塗りされた京町家がありました。
この建物を元々あった姿にそぎ落とし、その中に最低限の住まいの場として白い箱を新たに納めます。
歴史ある古いものが、背景として新たに挿入された白い箱と同時に共存することによって、その差はより強調され、刻んできた時の流れにまで想いがめぐります。
80年以上この家を支え続けてきた柱、雨風をしのいできた屋根、厳しい京都の冬に暖をしのいできた壁等、原始的な建築の趣を感じることのできる住 宅です。
敷地の北側には公園が広がっておりこの公園の環境を内部に取り込む為、白い箱は南側に寄せて配置しています。
公園に面して大きな開口を取ると同時に、公園側の2階部分を減築することで、それまでどうしても暗くなってしまっていた1階部分に気持ちの良い光 を取り入れました。
公園の木々から住宅の中に光がこぼれ、築80年という歴史を継承しつつも新たな要素を構築した京町家となりました。
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