段床の家(葉山K邸)

自然の山並みを背景とし湘南の海を望むロケーションをもつ高台に計画したコンピュータクリエーターの仕事場+住居である。都心の便利なマンションから離れ、自然との対話の中から“創造力”を誘発するあたらしいカタチの住環境を求めた。斜面地に対し敷地をまったく造成せず、周囲の自然樹木を残し起伏あるコンターに沿って建物をそのまま布置する計画としている。建物中心にコアウォールを設けることで地震力を負担することで四方向に張り出した開放的な空間を可能としている。部屋を仕切るのではなく空間として重ね合わせながら床のレベルを変化させ、ゆるやかな領域としての場を構成するとともにすべてのスペースが3方向に外部空間と面するプランを採用し、自然光あふれ風が通り抜け空気を自然の流れで循環させる開放的で快適な環境を実現している。建築後も依然生息していた鳥やりすが敷地内に巣を作っている。最新のテクノロジーに頼らず自然のしくみを最大限活用することでさらに自然(光、風、空、大地)を感じ、創造力を誘発するそんなライフスタイルの実現を目指している。

(株)アーキプラス一級建築士事務所

中村 晃

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