多摩川にほど近い2世帯住宅。施主の要望であるコートハウスありきで計画が始まりましたが、設計者としては、河川敷だった歴史やゲリラ豪雨を念頭に、完全閉鎖型の中庭ではなく、ガレージやアプローチ部分をつなげて雨水処理のしやすい形にすることを考えました。1階世帯は、中庭を眺めながら調理のできるキッチンが特徴で、寝室とキッチンの行き来に中庭をショートカットできるデッキも用意しています。2階世帯は、階高を抑えたガレージの上をリビングとし、そこから4段上がったところに、リビング以外の諸室を配置しています。そして中庭が家の中心にあるので、その周りをぐるりと一周できるようにしています。外界とは一線を画した中庭を共有することで世帯同士の程よい距離感が生まれ、通行人に悪戯されることがない庭に自分たちの生活がはみ出して、きっと賑やかな2世帯ライフになるのであろうと想像します。
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