場所は新潟県加茂市。
その土地に古くから会社を構える株式会社山忠が運営する「足と靴下の店 ごえん」。
築40年の靴下工場棟フロントをお店として町に開き、オープンファクトリーのエントランスショップとする改修計画。
工場の一部を斜めに切り欠き、そこを屋外化し大きな軒下とするとともに、道路や町に向けた全く新しい顔を整備。
前面には大きな庭を作り、そこに向けてお店を大きく開放し、店内にはこの土地で古くから愛される桐材による長い小上がりを作り、
庭に面した大きな縁側とした。縁側はお店とお客様の、そして地域の団欒の場として使われる。
店内に造作した靴下棚は、店に入る時と店から出る時では違う情報や印象を提供したいと考え、屏風形状を採用しA面とB面を作った。
店中央に配置した展示台は、この土地の名産でありながら、現在では色々な家庭で不要とされてしまっている桐ダンスを分けて頂き、それらをリメイクした。
店内に飾られる風景写真は加茂市内の風景を写した「加茂の四季」。地域の方々にとってはごく近所の風景かもしれないが、
ここに飾られる一枚一枚は「懐かしさや親しさ」と同時に「行ってみたい遠くのどこか」とも思える。
「ごえん」には足や靴下のお話、加茂のいろいろな情報が集まり、そしてここから発信されていく。
ここを拠点に、足の健康や加茂の素敵な風景や貴重なお知らせを手に入れて、ワクワクする散歩の一歩が始まることを期待している。
このプロジェクトはひとつの工場のリノベーションということを越えて、
地域の産業や風景、暮らし、さらには足から始まる健康をも射程とし「リノベーションしよう」とする、大きな物語の始まりである。
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