敷地は164.01㎡と比較的広いが、南側に高さ5mを超える高低差があり、そこに間地石積み擁壁が設けられている。そのため敷地の全てが平地とはなっているわけではなく、建物を建てられる場所に限りがある。また道路から2m下がった位置に宅盤があり、敷地として高さに留意しなければならない難しい形状だった。だがクライアントは、そこに大きなデッキを設け、2階から建物に入ることを最初からイメージしていた。
プライベート空間を1階に設け、2階は広く開放的なリビングを作りたいと考えた。リビングに添うように設けた広いデッキは、緩やかな中間領域として、時には外部、時には内部として利用される。
室内から見える空は遮る物もなく、冬でも一日中暖かな陽だまりを作り出す。遠くに見える相模湾は、穏やかな風に揺られる木々の向こうに揺れ、一日中、外を眺めているだけでも飽きない場所になった、想いが揺れる家。
道路や隣地との大きな高低差をシンプルに解決したこと。
限られた室内と外部とを繋いだ広いデッキ・スペースの設置。
たくさんの本を収納するためのロフト・スペースは、収納場所と言う役割以上の物を担っている。
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