ひみつ基地ミュージアムはかつて存在した人吉海軍航空基地跡に位置します。滑走路跡や地下壕跡と共に球磨郡の地域全体をオープンエアミュージアムとして捉え、展示やガイドツアー、VR体験を交えて戦争の歴史を伝えています。
拠点施設は翼のような軽快な木架構からなり、施設足元に広がる滑走路跡や、周辺に点在している遺構を浮かび上がらせることを意図しています。
拠点施設の面積が限られる中、そこでの展示はミュージアム全体への導入と捉え、約20人ごとにレクチャーやVR展示、地下壕ガイドツアーを行うことを想定しています。
建築自体は極力軽やかに、またプラグマティックに構成したいと考え、あたかも飛行機の翼の骨組のように、細い線材のみから効率的に組みたてられた架構とし、建築物の足元に広がるかつての滑走路を際立たせています。地場産の杉規格品の小径材に抑えたことで人力のみで建て方を済ませ、短工期・省コストの計画を完工させました。
中西ひろむ建築設計事務所と協働
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