東京の華々しい都市計画によって、後方にははるか上から住民を見下ろして、巨大なコンクリートの塊の連続鉄道高架橋が建設中となってしまった。その都市計画真っ只中の敷地となった50坪の敷地に建築した、50坪の木造2階建て事務所併用住宅である。
その為後方に対して住宅は壁を閉ざして防御的な外装とならざるをえず、その分内部に膨らみと連続性のある空間を試みた。
1階は南側から入れる事務所とカースペース奥東に住まいの玄関とし、玄関を入ると吹抜けの階段ホールとなっている。階段はコンクリート造とし、表面は荒い砕り仕上げとなっている。2階は南にリビング、ダイニング、キッチンがあり、西に寝室が2部屋ある。
通し柱は8寸、大棟木1尺5寸に登り梁1尺を12本架け、がっしりとした骨組みを作り、これをそのまま建物のデザインとした。住宅の見えがかり造作材は全てピーラー無垢材で床のみチーク無垢材として、それぞれ時間とともに自然に色をつけていく無垢無塗装材である。壁は内外とも全てスタッコ塗りでランダムに塗り回し連続性を強調している。
レンガのアプローチ、大谷石の床、稲田の板石などを敷石として使っている。
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