sumikaの前進であるハウスコのコンペを通して設計依頼を受けた住宅です。(コンペ開催時期:2010年1月 青葉区K邸)
雑木林を背に南へと開けた雛壇状の敷地からは、
公園の木々、家々の屋根、少し向うの林、遠くに丹沢山・・・と、景色が広がっていました。
眺めの良さを活かすべく2階に生活の中心を据えて、大きな横長の開口(4.3×1.1m)を設け、天井が高いリビング・全体を見下ろす書斎・一段下がった床面にダイニング・全少し奥まった所にキッチン・アクセスし易い収納などを配置しています。
ワンルームの構成ですが、敷地に合わせて台形に部屋形を調整して距離感を保ち、領域がバッティングしないように各ゾーンを置いて配置してある為、生活感がごちゃごちゃと漂うことなくスッキリと暮らせる家になっています。
景色と対峙する横長の窓は、コストの観点から既成のアルミサッシを組み替えて製作しました。外を見る窓、風を採り入れる窓と区分することで、スッキリとした窓になっています。
また、斜面地の安全対策として地下車庫を活用しています。
車庫の上部は開けたテラスとして使い、
立ち上げた腰壁が1階のプライバシーを守っています。
初期案から最終形になるまで沢山のプランを検討しましたが、
設計に煮詰まった時には建築主とショールーム巡りを慣行。
打合せの場所や時間帯が変わることで生まれる何気ない会話から突破口を見つけたこともあります。
打合せはなるべく多くの機会を設けて、具体的な暮らし方についてヒアリングするように心掛けています。
こちらの建築主は、家づくりを思い立ってから幾つものハウスメーカー・工務店・建築設計事務所に訪問されたそうです。時に悩み過ぎて難しい時期もあったそうですが、自分の目で確かめてきた故に納得してパートナー選びが出来たと伺いました。たまたま今回は私が適任となったそうですが、ちょっとでも気になる建築家がいましたら、直に問い合わせをされてみては如何でしょうか。