コミチノサキノイエ と敷地を共有する、木造平屋の飲食店舗。
計画地は栗の町と知られる、長野県小布施町。
店舗の裏側には、弊所設計のコミチノサキノイエ を控え、前面道路と住宅の中間位置に配置計画を行っている。
東西に長細く、高低差もある敷地条件であった為、当初から配置計画には相当の時間を費やした。
建築設計においては、厨房設備機器の設計も加わり、設備設計の部分が大きかった。
また、裏側の住宅とどの様に関係を持たせられるかも設計の醍醐味ではあった。
結果的には、住宅、店舗の窓の「明かり」をお互いの「気配」として認識する事。
これは住まい手に取っては、非常に分かり辛いのだがプライバシーの関係上、明快な形としても気が付かない程度の配慮としている。
何気ない時に、お互いを気が付ける。そんな関係を二つの建築に意味を持たせている。
飲食店舗として、周辺環境にどの様に開くかも重要な課題ではあった。
造成地の離れ小島の様な配置の計画地、そして近くには中学校もある環境からありふれた表現だが、夕方から夜にかけて、暖かい「明かり」を周囲に与えられる様に店舗のファサード計画、照明計画を行った。
これは周辺環境には勿論だが、脚を運んで頂く利用者にとっても有効な手法でもある。
設計を終えてみると、建物の構造やインテリア以上に「明かり」という、ある意味形を帯びない事を設計したと気づかされる建築となった。
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