栗の町と知られる、長野県小布施町の木造平屋住宅。
敷地の南側は高層の建物で遮断されている一方で、北側には緩やかに傾斜した畑が広がる。
初期からの計画として、一般的な南側採光は諦め、住空間を北側へ開く計画とした。
生活する中で北側の自然を眺められる方が、より豊かな暮らしを得られる。
そういった敷地であった。
この案件は「コミチノサキノカフェ」と敷地を共有し、同時並行で設計と工事が行われた。
そもそも、敷地と前面道路の間に「赤線」が存在し、建築基準法上、敷地として扱われない段階からの設計スタートとなった。
法律上、敷地として使用する為に「建築基準法43条但し書き」の申請を行い、
確認申請へと業務を行った。
古い町では未だに「町道」なるものが存在し、「赤線」として扱われる。
申請を通す上で、建築基準法の接道の意味を考えさせられた案件でもある。
また、歴史ある町の中での建築に際し、屋根勾配や形状、外壁色なども条例審査に伺い、
小布施町の「修景」の概念を崩さぬ様に配慮した。
住宅、建築と拘らず、町の「修景」という風景の一部となる様に存在する様に願っている。
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