1階は居間、ワークスペース、キッチン、バスルームまでがひと続きになったワンルームの空間。2階はダンススタジオのような広々としたトレーニングスペース。ここは日々の生活拠点ではなく、自分の好きな時間に好きなことをして過ごす、Kさんだけのプライベートハウス。
自分ひとりだけの家を手に入れようと思ったのは、ご主人と息子さんと3人で暮らす家が家族の持ち物であふれ、暮らしにくさを感じていたからです。「ほっっとできる場所がほしくて・・・」と、第二の生活拠点を構えることにしました。
そんな時に出会ったのがこの家でした。
「築50年ほどの一戸建てで、老朽化がすすんでいたのですが、トップライトから部屋に降り注ぐ、明るくてあたたかい日射しがとても気に入ったんです」とKさん。私共に希望されたのは、ゆったりと過ごせる広い空間でした。
1階は裏庭まで家の中を自転車で突き抜けられるよう土間に。真ん中を島のように1段高くして居間とワークスペース、キッチンを設置。いちばん奥に仕切りを設けずにバスタブを造作しました。玄関から裏庭まで遮るものは何もなく、奥行きのある空間が広がります。2階のトレーニングルームはフラットな造りで、壁に大きな鏡が取り付けられています。Kさんは看護師という職業柄、健康的な体の大切さを実感していて、耐力や筋力を維持するために、生活の中でエクササイズができる家にしたいという要望がありました。そのため。2階から1階に滑って移動できる滑り棒やバスタブに設置した懸垂用の吊り輪など作体力づくりのための仕掛けを作りました。職場からちょっと寄り道して、この家でコーヒーを飲み家に帰るのが至福の時間だそうです。
自転車で走り抜ける通り土間
瞬時に移動できるすべり棒
長さ7mの多目的カウンター
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