京都市の北部、世界遺産の上賀茂神社からほど近くにあるこのシェアハウス。上賀茂神社からは土塀が続く伝統的建築物保存地区を抜け、閑静な住宅街の中にこの建物は建っています。しかし建物の性質上、外国人をはじめとして多数の入居者が静かな住宅街の中に突然入っていくることになり、そこに摩擦が起きることは十分に想定できました。なので、計画当初からその摩擦を出来るだけ和らげられるよう、できるだけ地域との結びつきを強くしたいという意図がありました。
そのために、路地状の部分をアプローチとする敷地ながら、路地状の部分を抜けたところにまず大きく開放的なLDKを配置し玄関よりも手前に直接外部から入れるよう広めの土間を設けています。ここは帰ってきた入居者のみならず、訪ねてきた近隣の方もLDKにいる入居者と気軽に触れ合うことができる場所になればと考えています。
また、その土間からLDKを挟んで反対側にもテラスを設けることで、敷地を無駄なく使いながら長いLDKに直交する形で空間の広がりを感じられるよう計画しています。一方で各寝室は最小限の広さではあるものの、2階は小屋裏まで有効活用して出来る限りの空間を確保しながら、窮屈に感じない室内となるよう計画しています。
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