計画においては、これまでの経験から”準”家族として最適なスケールと考える12人居住をひとつのユニットとして設定し、それら2つのユニット同士がさらにコミュニケーションを育み、ひとつの共同体として生活を営んでいくための構成が必要になると考えました。
そのために、まず東西に各住棟をコンパクトにまとめた上で、建蔽率により余った空地を中庭として集約しました。
そして、その中庭に面してそれぞれのLDKを面して配置することで、「LDK+中庭+LDK」というコミュニケーションを育むための共用空間を最大化することができました。開放感の高いおよそ180㎡(110帖)の中庭+LDKはアプローチも兼ねることで、住まう24人はいつも自然に干渉領域を通過し、その動線によって人と人との繋がりをつくり続けることができます。
一方で、各個室や水まわりを必要最小限にまとめることで共用空間以外をスリム化、また仕上げ素材や衛生設備器具などを選び抜くことでコストパフォーマンスにも十分に配慮しました。その結果、建物表面利回りでおよそ25%近い収益性も確保することができています。
現在は各住棟とも日本人6人、外国人6人ずつの構成を維持しながら国際交流を主コンセプトに運営されていますが、将来的には方南町駅周辺に増加するであろう若いファミリー層との交流も見据え、この豊かな中庭+LDKを使いながら国際交流を地域に開いていくことも計画されています。
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