リタイアを期に建て替えを決めた、60代のご夫婦の住まいです。
敷地は厚木市の高台に位置し、東は厚木市街から遠く横浜まで見渡せ、西は丹沢山系を臨む環境豊かな場所にあります。
周辺は数十年前に開発された閑静な住宅街で、遠景に広がる景色とは関係なく一律に南向きの配置で計画されていました。
以前の住まいも南向きでしたが、敷地の周辺環境を最大限に活かすことを考え、東西に広がる景色を眺めながら暮らしが展開するように、配置は東西向きを主としてプランを決定しました。
老後はのんびりと土いじりがしたいというご主人と、その様子をのんびり眺めていたいという奥様。東側に家庭菜園ができる大きな庭を設けて、日常的に庭に視線が向くようにプランや開口部、各部のスケールを調整しています。
1階は天井を低めに設定しツガの板貼りとすることで、ゆったり落ち着ける空間。
2階は大きなボリュームの中に居場所を散りばめた動きのある空間としています。
お家で過ごされることが多いご夫婦のため、1階と2階で変化のある空間構成を意識しながら、適正なスケールと丁寧に作りこんだ空間で居心地の良さを感じてもらえるように考慮しました。
仕上げは経年変化が楽しめる素材を選び、板貼りや漆喰などの自然素材を積極的に使用。
心地よい居場所と抑揚のある空間が魅力的な、ご夫婦お二人の終の住処です。
①居場所の多さ
ご夫婦お二人ですが、主寝室以外にそれぞれの趣味を満喫する部屋を設けています。
また、ロフトや蔵などプラスαの空間や収納スペースも充実しています。
②立体的な空間
スキップフロアやロフト、小上がりなどを積極的に取り入れ、立体的な空間を実現しています。
③自然素材
経年変化が楽しめる素材を積極的に使用しています。
外壁も杉板貼りとし時間の移ろいを感じる仕上げとしています。
遠くに山並みた街並みを望む敷地だったこともあり、眺望が望めるように建物配置や各部屋をプランニングしています。家にいることが多くなる建主のため、光で時間の移り変わりが感じられる空間を目指しました。
眺めが良かったこともあり、上棟時に屋根まで登り、眺望を楽しみました。
今まで20代から60代まで、年代問わず様々なクライアントの設計をしてきました。
クライアントに寄り添った設計を心がけています。
是非、ご遠慮なくご自身の生活や暮らしのイメージを語ってください。
一見、不利な条件も建築家目線から見ると可能性に溢れていたりすることもあります。
その敷地の魅力を十分に生かした設計が得意です。
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