マンションリフォームの計画です。
リフォーム前の部屋は開口部が多く雑然として落ち着かない印象で、使用されている素材も新建材が中心で部屋自体が味気ない雰囲気を強く感じました。
建主からも明るく広々とした空間にして欲しいとの要望がありました。
そこで、この計画では細かな各部の調整と寸法の整理で空間を整えることを意識し、あえて既存サッシの前に壁を立てるなど、開口部と壁のプロポーションを変更し、光の入り方を変化させることで空間に落ち着きと居心地の良さがでるように心がけました。
また、無垢の床材や漆喰、タモの小幅板や格子などの自然素材をふんだんに使い、新建材にはない質感を大切にした素材感のある空間を意識しています。
全体的に開口部が無く暗かった玄関は無用に明るくせず、床はダーク系のタイルに変更し壁は着色したラワンを使い、あえて光を抑えた路地のような空間としています。
少しの暗がりはLDKから各部屋へ行く際の気持ちの切り替えの役目もあります。
明暗が同居し素材の質感が感じられる、やわらかい光に包まれた5人家族の住まいです。
①自然素材
通常新建材が中心となるマンショの内装を珪藻土や無垢のフローリングを使用し、
肌触りなどが心地よい素材を中心に仕上げました。
②窓の操作
窓の多さは一見すると開放的で伸びやかに捉えられがちですが、
窓が多すぎると拠り所が少なくなり落ち着かなくなります。
窓の一部を壁で隠し光の量をコントロールしたことにより、居住性が格段にあがりました。
③明暗
無味乾燥な内装から明暗を感じる、しっとりとした空間にリノベーションしました。
暗いところは無理に明るくせず、暗さを利用し路地のような雰囲気をてくっています。
無垢の木や珪藻土など、素材を吟味し居心地が良くなるように設計しています。
無垢の木の安心感からか、お子様はよく床に寝転んで遊んでいます。
クライアントは建材などを扱う商社勤務だったこともあり、積極的にプロジェクトに参加してくれました。支給などを自ら提案していただ、コスト面でも助けられました。
リノベーションは限られた空間をどのように変容させていくかが、勝負所です。
ビフォー、アフターの降れ幅の大きさが注目されがちですが、居住性を上げることや居心地を良くするなど、生活空間をしっかりと整えることを心がけています。
是非、ご遠慮なくご自身の生活や暮らしのイメージを語ってください。
そのご家族らしい住まいいなるようにイメージを膨らませていきます。
鈴木雅也建築設計事務所
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