丘陵地の頂上部に位置し遠く丹沢や多摩丘陵を望む敷地に建つ、ご家族3人の住まです。北側に公園、西側と東側は3m以上の高低差のある隣地に接した、見晴らしの良い場所にあり、初めて敷地を訪れた際に、おおらかな屋根がそっと架かり、慎ましく佇んでいる小屋のイメージが浮かびました。
プランは建物と呼応するようにシンプルに、大きなワンルーム空間で暮らしが展開するイメージで設計を進めました。建物は抜けの良い敷地の特性を活かすため、東西方向に抜けをつくり水廻り以外は仕切りのない明快な構成とした。東西の軒下空間は室内からの土間続きで仕上げを揃え、内外が緩やかにそして自然につながります。
外観は落ち着いた佇まいとなるよう高さを抑え、平屋に近いスケールを纏い、街並みに溶け込み風景の一部になることを意識しました。
豊かな景色と外部空間を取り入れ、大地と優しくつながる包容力のある住まいです。
①眺望
小高い丘の頂部に立つ住まいのため、周辺の眺望を独り占めできます。
休日は土間テラスで美味しいお酒と料理が楽しめます。
②土間空間
1階の床はオール土間空間です。使い方は自由でフレキシブルな空間が特徴です。
床暖房を敷設しているため、冬場でも非常に暖かく、夏は涼しいというメリットがあります。
③軒下空間
軒を長く出すことで中間領域となる軒下空間を生み出しました。
玄関の庇や土間テラスの雨除け、日差し除けなどに効いています。
囲われ感が生まれることで、よりプライベートな雰囲気を強くしています。
当初は平屋をご希望されていましたが、敷地条件やご要望を伺うと実現が難しかった為、大屋根をつくり平屋のような空間を考えました。屋根勾配を操作することで、開放的な1階とすこし籠もった感じのある2階という相反する空間をつくりだしています。
間仕切りは最小限に、床は土間、梁や登り梁を表しとしたことで、コスト的にも有利に働き、クラインとらしい家になったと思います。
壁の珪藻土は皆でDIYで行いました。ご家族で家づくりに参加されている姿が印象的でした。今後、自分たちのDIYで棚や収納を造る予定とのこと。
敷地条件やご要望、コストなど検討事項は多岐に渡ります。
是非、ご遠慮なくご自身の生活や暮らしのイメージを語ってください
。当初のイメージから飛躍することで、思いもしなかった住まいになることはよくあります。そのご家族らしい住まいいなるようにイメージを膨らませていきます。
一見、不利な条件も建築家目線から見ると可能性に溢れていたりすることもあります。
その敷地の魅力を十分に生かした設計を心がけています。
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