中小規模の建物が立ち並ぶ東西に細長い敷地で南側には2階建てアパートの共用廊下があり、北側は交通量の多い広い道路に面している敷地に建つ木造2階建て、家族4人の住まいです。
要望としては風が抜けそれぞれの時間を楽しむことができる各個室が欲しいというオーダーです。
そこで2階から1階、軒下空間まで連続する大きな屋根をかけ光と風の通り道をつくりました。
2.3mある軒下空間は物干しスペース、自転車置き場、玄関アプローチとなり、腰まで下げたこの形状が壁となり広い道路からの騒音を低減する役割も担います。
各個室はリビングに面するように配置し部屋の外側に縁側のような+αのスペースを持たせています。
分断しがちな各個室とリビングとを柔らかくつなぎ、好きな場所を見つけてお弁当を食べる公園、広場のようなリビングとなるよう考えました。
家族を包む大きな屋根が光と風、広がりそして安心感を提供してくれる住まいです。
1. プライバシーや騒音などの問題に対し、高窓、大屋根というシンプルなアイデアで解決した。
2. 家族間の生活時間の違いに配慮し、住まいの中心にリビングを置きその四隅に4室の個室を設けることで音の問題などプライバシーを高めた。
3. 各個室はリビングに面するように配置し部屋の外側に縁側のような+αのスペースを持たせています。リビングにいるか個室にいるかの2択ではなくリビングにいるけど何をしているかまではわからない、そんな距離感を提案しました。
2階建てアパートの共用廊下と交通量の多い広い道路に面している敷地に、風が抜ける住まいを計画。そこでプライバシーを守る高窓と2階から1階、軒下空間まで連続する大きな屋根をかけ光と風の通り道をつくりました。腰まで下げたこの形状は広い道路からの騒音を低減し視線を遮る役割も担います。
ビニールクロスやタイルなどの仕上げについては、ほぼお施主さんのセレクトです。長い時間をかけて選定しサンプルを取り寄せ決めました。もちろん私の方でも仕上げの選定はしますが、住む方が納得するまで考え決めるのもいいと思っています。