この建物は、築年数が約50年、延床面積20坪程度の小さな住宅を、事務所兼住宅にするための改修計画です。
改修にあたって一番心掛けたことは、1階を誰でも気軽に立ち入ることが出来る昔のお店のような雰囲気にすることでした。そのため、道路と建物の間の段差を無くし、全面引き込みのガラス扉とすることで外とのつながりを意識したつくりとなっています。
2階は、開放的な空間となるように壁と柱を取り払いワンルーム空間としました。新しく作る壁は必要最小限にとどめ、平面的な狭さを感じさせないよう天井を取り払い高さを確保することで開放性を確保しています。
従来の住宅はプライバシーを守ることだけが意識されて間取りが考えられていましたが、この住宅では住まいをいかにして外部に開くことが出来るのか、ある種実験的な性格を持ち合わせた計画となっております。