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長久手の平屋 〜関係を形づくる〜の建築事例写真
長久手の平屋 〜関係を形づくる〜
納谷建築設計事務所

長久手の平屋 〜関係を形づくる〜

長久手の平屋 〜関係を形づくる〜の建築事例写真
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大きな敷地の中にクライアントのご両親の家、実家があります。

その敷地の適当な場所に適度な大きさの住宅を計画することになりました。

一般的な住宅同様に、北側に寄せて南の庭を確保するも良し、ハウスメーカーのカタログの様に2階建てにするも良し、あるいはプライバシーがしっかり守れる中庭を囲うプランもあるかもしれません。

これまで多くの建築を計画して実現してきましたが、比較的都市部の計画が多かったように思います。その為か、敷地や建築基準法、クライアントの都合等を理由に、合理的で無駄のない計画がコストダウンに直結して、クライアントの要望を実現しやすいと考えてきました。今も大きな意味では変わりません。

この計画では、適当な場所に適度な大きさの空間を実現するため、何らかの根拠が欲しいと思いました。

もう一度敷地の環境を読み込むと、この敷地の南側、前面道路は一方通行の道路ですが、思いのほか交通量が多いことが分かりました。

そこで南の庭を確保しながら前面道路との距離を適当に取って、安全と日照を確保しました。

大きな敷地の東側は、敷地奥の実家へのアプローチがあり車の乗入れがありますから、ある程度の幅のアプローチを確保しなければなりません。実家もまた南側に庭を確保していますが、大きな敷地の中に小さく完結しています。

クライアントの家と実家との間に直接的ではない何らかの関係を持たせたいと考えました。

そこで実家の庭と繋げながら、年に一度のこの地域のお祭りの為の広場があれば、この二世帯を間接的に繋ぎ、離さない関係にふさわしいと考えました。

「徳島の住宅」(住宅特集2015年6月号)では街の気分(実情)を空間スケールに落とし込んだことで、建築の様相が現れました。

ここでは、一般的な敷地環境に加えて、街の歴史や家族の関係等、複数の要因が次の世帯の家族の在り方を導く事を確認できました。

道路からの距離、実家へのアプローチ、実家と繋がる庭と広場、何一つ絶対的な数字はなく、ただ過不足のない適当な距離からこの平屋は生まれました。

最近、建築を形づくるのはこのくらいの緩さ(フレキシビリティ)が必要なのではないかと思っています。


掲載誌 :『居心地のいい家をつくる注目の建築士&建築家100人の仕事』
     『SUUMO注文住宅 神奈川で建てる 2025秋冬号』/リクルート
掲載WEB:japan-architects
     #casa 〜理想の住まい〜

1この事例、ここを見てください!

①高い天井
1階の床を少し掘り下げ天井を高くしました。

②ワンルーム
L字型のプランでLDKからプライベートスペースに折れ曲がります。

③三角屋根と天井
屋根の形状そのままにインテリアでも三角の天井を表し、リズミカルな空間を演出しました。

2理想の暮らしの実現のため、こうして私は課題を解決した

実家の敷地の一部に計画していますが、実家との距離を庭を挟むことで緩やかな関係をつくりました。

3この事例をつくったときの思い出に残るエピソード

LDKは土間空間、プライベートスペースは部屋によっていろいろな仕上げを選びました。その仕上げの選択を楽しそうに探しているのが印象的でした。

4これから家づくりを考えている方へ

実家の敷地を分筆して子世帯の住宅を建てるケースはよくあります。その時に考えるのが親世帯との距離感、離れ過ぎず近寄り過ぎず、この住宅はこの地域のお祭りのための広場を作りながら庭を介して関係をつなげています。

5この事例を、何かにたとえるなら?

L字
アルファベットのLの形のように片辺はブリックスペース、もう片辺はプライベートスペースになっています。

納谷建築設計事務所のプロフィール写真

納谷建築設計事務所

納谷学

設計事務所会員
設計事務所会員とは
主に建築物の設計監理や建築デザイン等を行っている建築設計事務所や建築家を示します。
通常営業中です
竣工年
2018
部屋数
2
家族構成
夫婦(子供あり)
構造
鉄骨造
敷地面積
300㎡以上
延床面積
50㎡〜100㎡未満
外壁仕上げ
窯業系サイディング
屋根仕上げ
ガルバリウム鋼板 瓦棒葺き
内装仕上げ
PBの上EP
床仕上げ
土間、フローリング
住設メーカー
TOTO、LIXIL、CERA、大洋金物
予算帯
3000万円以上〜3500万円未満
所在地
愛知県
ロケーション
住宅地
家づくりチーム

yAt構造設計事務所 須藤崇

友八工務店 根岸充