敷地は偶然にも実家の敷地とわずかに隣接することになった郊外開発地の一角。この稀有な敷地との出会いをきっかけに、家事や仕事、子育てや趣味等、将来を見据えた暮らしの設計が始まった。暮らしの中に適度な距離感を求めた施主の要望に対し、くつろぐ、本を読む、料理をする、ご飯を食べる、仕事をする、お風呂に入る、玩具で遊ぶ、寝床につくといった、様々な居場所が“付かず離れず”つながる暮らしを提案した。1階にL・D・Kとサニタリー、2階に3つの部屋とテラスを、それぞれわずかに隣接するよう東西南北に雁行配置し、回遊性を持たせた。さらに、上下階とも天井高2.2mの落ち着きのある部分を外側に、梁を現しとした天井の高い部分を内側に設けることで、奥行と抑揚のあるつながりを意識した。また、この配置で生じた4つの入隅に窓を集約することで、隣接住宅との間に適度な距離感をもった“付かず離れず”な佇まいを目指した。
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