都心の狭小地に建つ店舗+住宅
近隣商業地域という特性を生かし、1階を貸店舗とすることでローン負担を軽減するとともにまちに開かれた場を提供することを考えました。住宅の玄関は2階とすることでプライバシーを確保しながら、1階はまちに開かれた柱がないピロティ状の開放的な大空間としています。
間口が狭い土地であること、近隣の建物の影響によって日照が確保できる時間や方向が限られていること、背後には集合住宅が迫っているため、プライバシーの確保にも配慮が必要なことなどを考慮して、3階の居間は最も開放的な眺望が望める前面道路側に向かって、通常の天井高さの2倍程度の大開口を設け、階段室やスリット状のトップライトを活用することで快適で豊かな空間となるように考えました。
白い抽象的な壁面は奥行きを感じさせないことで圧迫感を軽減し、限られた光を柔らかく拡散させ、奥の空間まで届けるための工夫です。白い空間の中に淡く優しい色をした木のフローリングや木製の家具などが浮かび上がるような空間としています。
階段室の壁面と最上階の寝室の天井は暗く塗られており、空を鮮やかに切り取る額縁のような効果を持たせたり、都心の賑やかで明るい夜空とは対照的な静かな闇を演出しています。
5階のバルコニーは入隅をなくしたR形状の壁が斜線制限に沿って斜めに切り取られることで柔らかく風景に開いていくかたちとしています。
資料請求にあたっての注意事項