郊外団地の建売住宅の建替えです。定年を迎えたご夫婦は、耐震リフォームや便利のいい土地への住み替えなど考えましたが、思い出があり公園が目の前に広がるこの土地を離れがたく建て替えを選択されました。
ご夫婦の要望はバリアフリーで1階のみで暮らせる機能性、そして娘・息子家族が泊りにくることができるスペースの確保でした。
我々はこの要望に加え、南の豊かに育った庭と北の公園の眺望を生かした住まいを提案しました。南と北を結ぶように架けられた大きな1枚の屋根を必要な部屋のボリュームに合わせて折り、大小さまざまな空間を内包しています。ほぼワンルームの大空間を建具で仕切ることで、夫婦二人の時も大勢でも快適に過ごせる空間にしました。
1階床は将来車いすでも玄関から出入りできるよう低めに設定している為、南の庭に面したリビングに座ると庭の木々を見上げたようになり、通常とは違った庭との関係になっています。公園に面した書斎とロフト2は、安定した北側採光を大開口から取り入れ、道路を通る人の視線を感じずに公園の緑を望み寛げる空間です。
春や夏は南北の大開口を開けると家中を風が通り抜け、冬は高い断熱性能と床暖房で家中暖かく1年を通じ快適に暮らされています。
材料・設備はメンテナンス性や機能性に考慮して選択しており、もうすぐ3年目を迎えますが汚れや不具合も生じずご夫婦で小さな空間を工夫しながら楽しく住まわれています。
大きなワンルーム
1階のみで暮らすことができるバリアフリー
眺望を生かした住まい
共同設計者:浦木拓也(㈱日本設計)
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