築36年の中古プレハブ住宅のリノベーション、私たちの自宅兼事務所です。
大手ハウスメーカー設計施工の古家は構造躯体(軽量鉄骨部や基礎部分)に錆やヒビ一つ無く、耐震診断では現在の新耐震基準を満たしていました。我々は健全な構造躯体はそのままに、プレハブ造を生かしたワンルーム空間に内部を一新しました。構造躯体である柱や梁を現しにしてインテリアに取り込み、新旧が混在した内装になっています。2階の床を一部グレーチングにすることで光や声・音が上下階を繋ぎ、建物全体がワンルームのように感じます。外観は二面のみ改修し、残りの二面は既存を利用しています。全てシルバーに塗装し抽象化することで新旧が違和感なく存在しています。
大規模な工事に見えますが、リノベーションによる確認申請は時間・予算共に厳しくなるので、確認申請不要となる範囲の工事とし、既存のサッシや外壁、設備配管は利用可能な部分は補修して生かしています。
リノベーションは手間がかかる事もありますが、環境にとっては限りある資源を生かし産業廃棄物を減らすことができ、同時にお施主様の資産(資本)を生かすことにも繋がると思っています。古家付きの土地は更地でないために相場より安いことが多く、古家の状態が良ければ新築工事価格の60~70%程度で戸建てを購入する事が可能です。
当初は新築の為の土地探しからスタートした私たちですが、都心の近くで広い庭も手に入れることができ、リノベーションを選択したことに大変満足しています。
賃貸マンションが手狭になり、当初は新築の為の土地を探していましたが、立地・予算等の条件をクリアできる土地は無く、本当に自分たちが望んでいるものは何だろうと考えて途中から古家付きの土地購入にシフトチェンジしました。
海外と違い、日本では建物価値はゼロに近づいていきます。
価値がゼロの物(古家)を利用し、その分を土地の広さに充てる…その分を資本として残す…そんな考え方もあるのではないでしょうか。
実際のリノベーション事例として、ぜひ一度当事務所にお越しください!
共同設計者:浦木拓也(㈱日本設計)
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