・寒冷地での新しい暮らしの提案
寒冷地では、冬の厳しい自然環境への生活の知恵として、室内の気積を小さくし、暖房費のコスト軽減化を図って暮らしていました。原因は、建物に断熱性・気密性がないための大きなヒートロスです。
そのため、解放感のある大きな吹抜け空間などは、経済的理由から避けられていました。今、技術的進歩により、高性能の断熱材や機器類ができて、新しい暮らし方ができるようになっています。
この住宅は、建物を高断熱・高気密化し、省エネ化して開放的な空間のある暮らしの提案をするものです。
・建物の特徴 寒冷地に建つ 高断熱・高気密 パッシブ型省エネ住宅
・具体的仕様内容
基礎~外壁に至る外断熱計画(基礎部分t100、軸組内部t100+外部断熱t50)、小屋裏の断熱材グラスウール吹込み仕様t300と樹脂サッシュ・トリプルガラスの採用による省エネ仕様。 (注.樹脂サッシュは、地域によっては使用できないことがありますので確認が必要です。)
建物を魔法ビンのように、高断熱化・高気密化すると、ヒートロスを軽減することができます。 その結果、冷暖房設備機器の必要能力の省エネ化ができ、ランニングコスト軽減へとなります。
・夏と冬の使い方・過ごし方
夏季:自然換気による通風(高窓~低層部の窓による風の道)
樹脂サッシュ・カーテン等による熱の遮蔽,補助冷房としてのエアコン
冬季:南面開口部(樹脂サッシュ+トリプルガラス)からの太陽光・熱の利用(熱の取り込み)
流入する熱の偏りへの対応:高い所だけが暑くならないように天井ファンによる熱拡散の工夫
熱量が足りない場合の対応:補助暖房として寒冷地用ルームエアコン(4KW)1台の措置など
・景観・意匠 について Black & White
外壁・屋根の色は、夏 影のイメージ、冬 雪のある景色との対比からあえて黒づくめにしました。これは、閉じられた冬の白い世界の中での存在感、隣接する高い杉木立や諏訪神社との関係性からです。一方、内部は広く開放的にみせるため、珪藻土の白い壁、素地を活かした木部はクリアー仕上としました。
設計 意匠 くろふね建築研究所 杉原生広 構造 (有)山辺構造設計事務所 鈴木竜子
設計設備 ㈱テーテンス事務所 佐治 行三 施工者 アイエスデザイン建築設計株式会社 担当 大野晴信
土工事:(有)岩下企画 岩下重一 木工事:糸乗建築 糸乗
開口部:樹脂サッシュ ㈱エクセルシャノン 藤田 木製建具(家具共) ㈱コバヤシ工房 小林邦彦
断熱:信越ビー・アイ・ビー㈱ 国分
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