この住宅は、島根県松江市に建つ、新婚夫婦の為の二世帯住宅の離れである。
既存の敷地(170.35㎡)に母屋があり、母屋の庭として使われていた場所に計画した建物である。
その為、建築面積6.57坪、延べ床面積10.34坪という非常にコンパクトな住宅となった。
この小さな空間をより魅力的な空間にするためには・・・。
日本には昔から茶室が存在している。そのコンパクトな空間には、魅力があり、自然との一体感がある。そんな空間を住宅に取り入れたいと思った。茶室の魅力は、光の演出だと思う。あの小さな空間を魅力的に見せている1つの装置でもある。
四方に壁を立ち上げ、外界を遮断したことで、隙間から入る光を魅せることにした。
母屋との隙間にできたデッキの細い露地を通り抜け、玄関へとアプローチする。露地を経由し、大きな空間から小さな空間へと移動する行為は、非日常的な感覚を生み、茶室に向かうような感覚と似ている。露地を歩いていると、建物と建物の隙間から様々な光を感じることができる。
1階・2階共に小さな空間ではあるが、外部に対して連続した繋がりをデッキによってもたせることにより、広がりが生まれた。
視覚的な広がりだけでなく、光によって空間の変化を演出している。
それは、光(自然の)の取り入れ方が重要な要素として・・・。
白い壁・天井に刻々と変化する光が様々な表情を見せる(光による装飾)。
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