樹齢約50年の借景の桜へ向けた、大きなピクチャーウィンドウが特徴の住宅です。
敷地は北側道路に面し、南側には隣地の高い擁壁があるため、南に部屋を配置してもあまり採光は期待できません。
そこで道路も広く、借景に最適な桜もある、北面からの採光や眺望を積極的に取り入れたプランを提案しました。
初めてお会いした時からのクライアントのこだわりとして、「リビングとダイニングは階を分けたい」というご要望もありましたので、1階にダイニング、2階にリビングを配置し、北面に大小のピクチャーウィンドウを付けました。
大小のピクチャーウィンドウは北面であっても十分な採光と開放感をもたらし、建物ファサードのアクセントにもなっています。
建物のプランは奥様こだわりのスムーズな家事動線を意識し、1階は奥様のアトリエや水廻り、ファミリークローゼットなど動きやすさを重視したプランに、2階はリビングや寝室など、くつろぎやすさを重視したプランとしています。
道路と敷地の高低差は擁壁を造らず芝生の法面とし、ゆるやかなカーブを描く階段で建物にアプローチします。
建物の中だけでなく、中に入るまでの道のりもゆっくり楽しんでもらえる住宅となりました。