東京都中野区に建つ全9戸の賃貸集合住宅です。
敷地は古くからの木造家屋が建ち並ぶ住宅地の一角にあります。土地の細分化が進む密集地の中で将来に渡って良好な環境が築けるよう、敷地境界から十分な引きをとり、建物全体を小さく4つの住棟に分け、すべての部屋に光と風が溢れる、明るく開放的な集合住宅を計画しました。住棟と住棟の間の屋外空間は、共用のアプローチや各住戸のための専用庭となっており、敷地周辺に残る路地のように、日々の生活が溢れ出し、そこに暮らす人の息遣いが聞こえるような、小さくとも豊かな外部空間となることを意図しました。また、上階の住戸からは、隣家の屋根越しに近所の銭湯から遠く副都心の高層ビル群までを見渡すことができ、地上とはまた違ったかたちで、密集地に住むことの魅力を感じることができます。
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