埼玉県さいたま市にある築49年の木造一軒家の改修。
過去数回リフォームを施され上書きを続けた木造家屋は元の姿とは遠く離れた表情になっていた。
和室をぐるりと取り囲む廊下、洗面、浴室、キッチン、ダイニング、縁側を改修することになった。
真新しさよりも元の形に沿うように”代を跨いで住み繋ぐ”という事を意識し、
全てを壊すのではなく「残して使う部分」「壊して作り直す部分」をクライアントと相談しながら設計を進めていった。
浴室はクライアントに縁の有る飯能のヒノキを使用。
キッチンにはキャスター付きの箱形収納を備え付け、家族が集まる時には仮設の椅子にもなり使い方の幅が広がる。
大工工事で出来る家具を大工と一緒に考案した。
新たな家族を迎えるにあたり始まった改修の計画であったがこの改修はここで終わらず、また家族の形が変わった時には住み繋ぐ改修をする事を約束した。
村上建築工舎