「森でゆっくり過ごす為の山荘」
寝室を最小限まで絞り込んだ上で、
森に属しながら活動する「場」として、
内外の境目が曖昧になった中間領域を加味することにしました。
室内なのか? 森なのか?
不明瞭な場を構成する為に、
『透明な屋根』と『透明な雨戸』による、
開放性の高いしきりを用いています。
閉荘時の防犯も兼ねた雨戸ですが、
これを完全引込式の『透明な雨戸』にすると、
内外を曖昧にしたり
風雨を防いだり
サンルームになったりと、
季節や気候の変化に順応し温熱環境を整える仕掛けになります。
森の中で料理を楽しみ、読書に浸り、うたた寝に落ち、想像をめぐらす、、。
時間がゆっくりと流れる器の在り方を考えました。
・透明屋根と大きな引込扉によるテラス
・森を感じられる空間
・厳冬下でも暖かい室内
「森」の中で過ごすことを何よりも尊重し、あれもこれもと付き足していくのではなく、必要最低限の設えに絞り込んで行く作業に時間を掛けました。
「大きなテラス」と最小限の寝室群で構成された山荘です。
別荘や週末住宅の場合、ビジネスホテルのような快適性を整える必要はありません。その場ならではの、そこにしかない価値を大切にされた方が良いのではないでしょうか。
ソファーに腰かけ、鳥のさえずりを聞きながら、読書にふけっている様を想像してみて下さい。
決して絢爛豪華ではありませんが、とても贅沢な空間があります。
長田工務店