敷地は5角形であり、全面道路はS字状に曲がる。一見不規則な周囲環境ではあるがそれらを実直に包含することを心掛けている。視線を通す作用を意識すると、南は山脈までしっかりと目視可能であり、北に目を向けるとS字状に人々の楽しい動線やバスの往来などが飛び込んでくる。なんとも頑丈な風景である。 北と南のそれぞれの視点を邸内へ取り込む。2階の居間では多肢の道路を借景して大きな開口を穿いている。街なかの連続感が室内に飛び込んでくる。隣地の豊かな木々、遠くの連峰、直線道路にS字道路、多様な周囲の様相を謙虚に受け止める。 道路のお向かいは人気のパン屋さんである。ウィンドウ越しの在食確認も可能だ。 「美味しい食パン並んだかな」
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