場所は大阪市内の住宅密集地、袋小路の奥にある敷地でした。
1階に書斎、2階はLDK、そして3階は子供部屋、ワークスペース、寝室など各階の部屋同士に視線の繋がりが欲しいために、ガラスで囲まれた吹き抜けのサンルームを、建物の中心に計画することにしました。
また本計画では、サンルームは視線の繋がりや光を取り入れるだけではなく、2階レベルにガラスの床を敷くことで入り込むことが出来るようにして、通り抜けたり立ち止まって見上げると空が見えたりと、ガラス床の上で過ごすことも出来るサンルームをつくることにより、日々の生活、家の中での動きなどに自由さを持たせたいと考えました。
ガラスで囲まれた吹き抜けのサンルームにより、家の中のいろいろな場所から時間の移り変わりによって変化する光の表情が眺められます。また、ガラスの透過や反射により各部屋同士にちょうど良い気配感が作られたのではと思います。
街中の住宅密集地に3階建てを検討するにあたり、吹き抜けをつくって光を取り込む方法を取り入れることは多く、本計画もガラスの吹き抜けのサンルームを入れ込む明解なプランとしましたが、場所場所に立ち入った視線の行先が立体的に広がり、ガラスの透過や反射によって複雑な見え方をする建築となったのでは、と思っています。