ガラスファサードが印象的なガレージハウス
名古屋市内、都市公園や大学に囲まれた閑静な敷地に計画された住宅です。
鉄筋コンクリート造のガレージ棟と、敷地の高低差を残した高い地盤に建てられた木造
2階建の住宅棟が設けられました。
複数のサッシをランダムに組み合わせた建物正面のガラススクリーンは天井高さ6.5mのエントランスを独特の空間に演出しています。LDKは外周からのプライバシーと採光を考慮した結果、東面からの採光を主とし、水盤を持つ庭と一体感を持つ空間としました。
敷地の高低差を生かし道路側から中庭や生活空間を目視できない配置となっており、住宅街でありながら高いプライバシーを確保しています。
建物に現れる素材感は、チークの木質・アイボリーの壁・スチールやクオーツ材のブラックを慎重に配置し、単なるシンプルモダンとは一線を画す上品なバランスで組成されています。
敷地から読み解く建築計画
道路面から2m以上の高低差を持つ敷地を拝見した際、いかにこの敷地に無理なく建物を馴染ませるかを考えました。排出する土量をなるべく抑えるためRC造のガレージ棟を高低差の土留めとして利用する配置が考案され、既存の高い地盤をそのまま住宅棟の地面として利用できるプランが採用されました。建物正面には曲線を描く階段が設けられ、既存の高低差を昇降するアプローチを変化と特徴のある動線としています。一定の間口のある敷地に対して、外観はガレージ棟と住居棟の2つがバランスを保ちながら配置されています。2つの棟が呼応するようなエッジのある袖壁の意匠は特に詳細が検討された箇所です。RC部分の先端部分は精度を保ちうるミニマムのエッジ、また住居棟の袖壁部分は板金工事の妙技を凝らしたシャープな寸法が採用されています。ランダムに配された建物正面のガラススクリーンは多様な木造用サッシを駆使して1つの開口部を演出しています。サッシ間の帆立を囲う金属工事や台形サッシの端部を納める寸法調整は現場の厳密さを特に感じる見せ場となっています。
資料請求にあたっての注意事項