周辺は戦前からの長屋・町家が残る、市内でも古くからの静かなまちと言える地域である。しかし、最近では大きなお屋敷やいい長屋も、土地の切り売り、3階建建売住宅というどこにでもあるミニ開発が席巻する勢いである。少しでも周辺景観に馴染むことと都市住宅としての快適性を目的として、3階部分のボリューム軽減、密集連続する街路景観に対して東側空地の確保、さらに「黒」をメインとしながら「銀白」「弁柄」という調和に配慮した色彩構成となることを計画した。内部は、1階から3階まで連続する吹抜に面する形で、全ての居住空間を配置し、開放的な家族関係の形成を意図しながら、この吹抜空間を介して光や風が混じり合い、良好な生活環境となるように配慮した。
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