2007年の土地探しから始まったこの計画は、2010年の春に敷地が見つかると急速に動き出し、年末に竣工した。事務所からほど近い、大阪市平野区にあるこの敷地に巡り合うまで2年半の時間が掛かったのである。
どの計画もそうだが、この家にも様々なチャレンジあった。まずは2千万円を切るローコスト。動線の無駄を省くため、プランは限界まで単純化した。1階は寝室と水回り、2階はLDK、3階は子供部屋の各階1室のプランとした。20坪の敷地に、1フロア10坪が3層積み上げられている。
敷地は南面し日当りは良好だが、向かいにはマンションが建つ。その視線を遮る為、ルーバーで覆うことにした。ルーバーとそれに囲まれた2階デッキは、共に建設会社に勤めるクライアント自身の施工によるもので、その材が南米産のイタウバである。
堅木であるが、やはり時間と共に白灰色に変化して行く。しかし着色はせず、白けてきた後、最も美しい建築となるようファサードを考えた。外壁はローコスト化を図るため最も安価なサイディングだが、色あいは最良と判断したものだ。
イタウバのデッキとルーバーは2階LDKへ最大限に光と風を取り込む為にあるのだが、3階バルコニーとも緊密な関係を築いている。子供がバルコニーへ出て、デッキにいる家族と会話をする姿をイメージした。外部をより建物に近づけ、取り込む為に不可欠な要素なのである。
わずかに空いた開口は、将来花見をする為のもので、庭木はジューンベリーを選んでいる。花、実、紅葉と三拍子揃っている贅沢な樹なのだ。
この計画は当初より、建築工事費から諸費用まで全金額を公開している。「なかなか土地が見つからなくても、予算を抑えても、頑張れば自分達の思う家が建てられると知って欲しいから」というクライアントの意向からである。
◇図面、金額等の詳細ページ→http://atelier-m.com/gallery/itauba/
・全てにおいて良かったと思ってます。 ここまで自分たちの要望が 現実になるのだと!
・2階の大開口サッシとウッドデッキが特に良いです。 天気の良い日は子供たちと寝転がってます。
・子供たちがルーバーに登って遊んでいるのを見て驚きました!子供たちには何でも、何処でも遊び場になるんやなあと。
敷地は南面し日当りは良好だが、向かいにはマンションが建つ。その視線を遮る為、ルーバーで覆うことにした。ルーバーとそれに囲まれた2階デッキは、共に建設会社に勤めるクライアント自身の施工によるもので、その材が南米産のイタウバである。
堅木であるが、やはり時間と共に白灰色に変化して行く。しかし着色はせず、白けてきた後、最も美しい建築となるようファサードを考えた。
この計画は当初より、建築工事費から諸費用まで全金額を公開している。「なかなか土地が見つからなくても、予算を抑えても、頑張れば自分達の思う家が建てられると知って欲しいから」というクライアントの意向からである。
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建築家のイメージは、こちらの要望よりもそちらのデザインや考えをどちらかというと押しつけ気味な感じかなぁと思ってましたが、守谷さんはそんなことなく、こちらの思いを1番に考えてくれる建築家です。時には私たちの無理なお願いを真剣に考えて頂き、時には的確なアドバイスをして頂きました。 仕事だから当たりまえと言えば当たり前かもしれませんが、それ以上のものを感じましたし、していただきました!
とにかく本気なんやなあと。全力なんだと。
そういう思いのつまったこの家が私たち家族とともに10年、20年後にどのように変化していくのかが楽しみです。