敷地は秦野市郊外の住宅地の一画。夫婦とまだ幼い子供達のための住宅である。
アレルギーぎみの御主人と子供達のため、使用する材料は自然素材とすることはもとより、花粉のシーズンには窓を開けられない家族のために、外部と連続する空間を計画した。1階の広間1・2は外部の木製デッキと周辺の外壁が室内まで延長され、また外気と接する部分には大きな木製のカーテンウォールを設置して、外部化した内部をつくり出している。外に干すことのできない洗濯物は、1階脱衣室から滑車で2階に運ばれ、外部と化した広間や個室に、賑やかに飾られる。またそれらの空間は、ガマンのシーズンが過ぎ去れば、欲求不満を解消するようにいっせいに、広間の窓が開け放たれ文字どおり外部空間となる。
前面道路と敷地のレベル差を利用し玄関横には大量の蔵書を収納できる書斎を設けている。ここは帰宅の遅い御主人が仕事の疲れを癒すプライベートルームであるが、こどもたちのかっこうな遊びのスペースでもある。2階の二つの個室は当初夫婦と二人の子供のためのものであったが、その後双児の誕生により2階は4人の子供達に占領されることとなりそうである。その際も4つに区分できる様建具、設備等が工夫されている。
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