この建築は皮膚科の開業医を営むオーナーが奥様と子供の 3人で暮らす住宅と、その医院を併せ持つものです。日常の 仕事と個人の生活の空間を同時に内包し、それぞれが独立 する場面、または連続する場面を創出する事を求められまし た。緩やかな場面のつながり、隔てるのではなくそれぞれが 連続し、適当な距離を保つ事をイメージし部屋の配置を行い ました。横軸に連続する空間では、部屋のつながりにおいて 双方を区画して隔ててしまいます。この事により公私の区分 を行いがちになってしまいます。そのため、ひとつの案とし縦 軸を併せ持つ事により空間の連続性を生みつつ区分する事 を提案しました。医院部分と住宅部分において床レベルを同 一とせず、それぞれにおいて3つの違う床レベルの設定を行 いました。これにより建物の中に6つの違う床レベルを入れ る事となりました。この縦軸の空間のつながりを設ける事で、 利用形態の汎用性や時間的ずれを生み出し、空間における 連続する場面の創出を行いました。「Tubo.V」では、筒状空間 の中で医院部分と住宅部分の機能が内在する事による問題 を、縦軸の利用により空間の連続性へと変換し、問題の解消 を試みたものです。
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