東京郊外の大規模造成地域内に母屋、離れ、納屋からなる6人家族の為の計画です。クライアントは長い間この地に住まわれていましたが、区画整理事業に伴い移転を余儀なくされました。移転前の敷地は里山に包まれた中にあり、築約100年の母屋や蔵からは穏やかな時の移ろいを感じることが出来ました。クライアントからはそれまでの旧母家の佇まいや、材料を継承してほしいとのお話を頂きました。そこで計画をすすめるにあたり旧母家の大黒柱や建具など、再利用できる古材を計測することから始めました。また、建物の外観や構造など出来る限り受け継ぐようにプランニングを進めていきました。
また周辺が将来どのように開発されていくかわからない中で設計を進めることになりましたが、今後変わりゆく風景に調和し続ける普遍性を伴った形を考えました。
「時を紡ぐ家」は日々の暮らしの中で、思い出や記憶が受けつがれていく事を願って設計した住宅です。
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