静岡県熱海市の山間部別荘地に建つ木造戸建て住宅から一棟貸しホテルにコンバーションした計画。
市街地から海まで見渡せる建物北側に大きな吹き抜けが設けられ、その周りに間仕切壁で区切られた個室が設けられた既存建物であった。
既存の吹き抜けは、方向性のなく落ち着きづらいスケール感であり、個室との関係性も感じられない空間の印象であった。
吹き抜けにロフトと3段ベッドの縦ルーバーを設け、垂直性を意識させ、立体的に各場所との関係性を作ることで、心地よいスケール感と立体的な広がり感を創出することを目指した。
ロフトは、風景との距離感がより近くなり、建物立地的特徴を最大限に引き出せる場所となった。
また、多人数の来客を受け止められるよう、既存居室をエントランスに改修し、1・2階共に回遊性のある平面計画とすることで、面積以上の体験的な広がり感を感じることができる。
空調計画は、夏冬の吹き抜けの空調効率をあげるため、通常シーリングファンを設けるところ、吹き出し方向を調整可能な換気シャフトを設置することで、整然とした空間を作ることが可能となった。
内装は、施設のターゲットがキッズフレンドリーであることから、既存小屋裏を改修し、3段ベッドを設け、レゴウォール・アスレチックネット・ボルダリングなど子供が楽しめる場所を設え、各所アクセントカラーが空間のメリハリを強調するようにしている。
屋号のWONDER HÜTTEは「不思議な山小屋」というキッズフレンドリーの観点の意味から名づけられている。
・吹き抜けに増築したロフト
・子供がボルダリングやレゴで遊べる三段ベッド
・玄関の大きなベンチ
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