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LiVESの家
2016年 9月27日

ふかした壁にアーチ型の入口。
空洞を活かしたドッグハウス

トリミングルーム

もともと持っていた北欧のヴィンテージ家具に合わせた空間づくり。壁をふかして木製サッシで既存の窓を調整。美しい設えを生み出す。

text_ Yasuko Murata photograph_ Takuya Furusue

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チークのパーケットフローリングが広がるLDK は、壁をふかして、木製サッシの窓を新設。北欧のヴィンテージ家具に似合う、背景としての空間を整えた。

トリミングルーム

(東京都国立市)

設計
稲山貴則 建築設計事務所
住人データ
夫(33歳)会社員、妻(40歳)会社員

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アーチ型の入口は、ひばりよりひと回り大きなサイズ。ドッグルームの側面の壁には、ウォーターボトルを設置。LDK の中心がひばりの居場所になっている。

築16年、70㎡強の中古マンションを購入し、リノベーションをしたTさんご夫妻は、パグのひばりと一緒に暮らす。

リノベーションをするにあたり、どこかに犬のためのベッドをつくらなくてはと思っていましたが、具体的に良いアイデアがありませんでした(ご主人)

そんな中、知人だった建築家の稲山貴則さんに、リノベーションの設計を依頼することに。稲山さんから「壁をふかすことでスペースが生まれるから、そこにドッグルームをつくってはどうか」という提案を受け、即答でOKしたという。

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既存の壁のニッチと収納は残し、アクセントにラワン合板を張った。

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既存のはき出し窓を腰の高さまで壁でふさぎ、窓のサイズを小さく調整。

Tさんご夫妻は、北欧のヴィンテージ家具をたくさんお持ちだったので、それに合わせて美しく整った空間をつくりたいと思いました。全体的に壁をふかして、無造作に開けられた窓の一部をふさいだり、内側に木製サッシを新設し、空間の設えを調整しています。その一部にエアコンを収めるために、空洞となる場所があったので、ドッグルームにぴったりだと考えました(稲山さん)

ドッグルームはふかした壁をアーチ型にくりぬき、入口をつくることにした。ひばりが怖がって中に入ってくれないことも考えられたので、歩いた状態で自然に入れるように、頭が当たらない高さに設定した。

引っ越してきてすぐに自分から入って、そのまま爆睡。〝ハウス〞と促してあげると入るので、自分の居場所という自覚があると思います。ひばりがリビングの真ん中にいてくれることは、私たちにとっても安心感につながります(奥さま)

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玄関から続く廊下には2つの個室がある。右が寝室、左がゲストルーム兼クローゼット。個室のドアも既存を塗装して流用。廊下とLDK を仕切るドアは新しく造作。

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ふかした壁とコンクリートの躯体現しの天井は、家具や床の木との相性を考え、グレーで塗装。天井は少し明るめの色を選び、圧迫感が出ないように調整している。

玄関側に2つの個室があり、残りが大きなLDKという既存の間取りはほとんどそのまま活かした。壁・天井はグレーに塗装し、一部の壁はアクセントとして紺色に塗った。ドアや収納の扉も塗装し、把手だけを気に入ったデザインのものに変更するなど、予算を抑えながらテイストを上手くまとめている。

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LDK の一角にあった既存収納は撤去。棚を置いてすっきりと。

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玄関側の廊下の壁は紺色で塗装。ゲストルームも設けた。

床はチークのパーケットフローリング。犬の足にもほどよくひっかかる細かい目地が入ったタイプを選んだ。一般的なフローリングと比較すると、滑りにくくなるという。

自分たちの好みのテイストと、犬のために良い空間や、素材のバランスを兼ね備えた空間にすることができました。ひばりにとってもリラックスして過ごせる家になっていると思います(ご主人)

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テレビを掛ける壁はリブ加工した木材を使用。メリハリをつけるアクセントに。AVボードは造作。

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玄関の下足棚と吊り戸棚。既存を活かし、ペンキで塗装。把手をスチールのものに変更した。

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Before

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After


〈物件名〉トリミングルーム 〈所在地〉東京都国立市 〈居住者構成〉夫婦+犬1匹 〈建物規模〉地上10階建て(5階部分)〈主要構造〉鉄筋コンクリート造〈建物竣工年〉1998年 〈専有面積〉70.26㎡ 〈バルコニー面積〉5.19㎡ 〈設計〉稲山貴則 建築設計事務所〈施工〉伸栄〈 設計期間〉2ヶ月〈工事期間〉1.5ヶ月〈竣工〉2014年〈総工費〉350万円


※この記事はLiVES Vol.80に掲載されたものを転載しています。

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