求められたのは、家族専用のジャグジーのある屋上広場を設ける事、そして、家族5人楽しく生活できる明るい内部空間を確保する事である。 予算的な制限がある中で必要居室を確保していくと、建物は必然的に無駄の無いシンプルな形態に近づいていく。その中で、思い切りの良い明快な平面・断面計画を行う事で、フットプリントを抑えながらも広がりや空間の楽しさを感じる事の出来る建物を目指し計画した。この住宅の最大の特徴は玄関・階段ホール、ペントハウスを一連なりの大きな吹抜け空間として確保している点にある。 家本来のヴォリュームとは乖離した、気積の大きな空間を各居室に隣接させる事で、コンパクトの中にも贅沢で気持ちの良い広がりが生まれるのではないかと考えた。 リビングと吹抜け空間の間には大きな硝子の框戸を設置している。 気候の穏やかな日などは開け放す事で両者は繋がり、風通しの良い、明るく快適な室内空間が確保できたと考えている。