駒場の家

都心の起伏の豊かな住宅地に建つ住宅。
同時に区画販売された土地に挟まれているため、隣接する土地には間もなく同様の規模の住宅が建つことが想定されました。
そのため同じ区画の隣地側には窓を設けず、南側の道路から北側の既存隣家の良く手入れされた美しい庭に向かって風や光が通り抜けるような住宅を考えました。
全ての階は開放的な鉄骨階段で結ばれているので、風や光を共有でき、どこに居ても家族の気配を何となく感じることができます。
書斎のある1階と生活空間である2階は、区切られつつも中央に設けた段差により視線や風の抜けを確保し、2階のダイニングキッチンとリビングルームは、連続する開放的な空間としつつも、中央の階段や段差・ハの字のブレース（筋交い）により緩やかに区切られた居心地の良さを感じられる空間になっています。
3階はプライベートな空間として寝室を配していますが、寝室の引戸を開放すると、南から北側のルーフテラスまで繋がり、風や視線が抜けます。
また、ルーフテラスから外部階段で上がる屋上は、向かいの高台を眺めることができる気持ちの良い場所になっています。

TENJIN STUDIO

加藤 克彦

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