出雲崎の海岸は、世界一夕日が綺麗な海岸だとイギリスで紹介されているとのこと。
その海岸沿いの土地に、海をこよなく愛するクライアントから別邸を建ててほしいとの依頼がありました。敷地の前には国道が走り、背後には山が迫っている土地です。
海を見るためだけの小さなその佇まいを宙に持ち上げ、国道を交わして遠くの水平線まで望めるようにしました。持ち上げた住処の下のピロティは軽やかに風を切り、クライアントの船が置けるようにしました。持ち上げた住処にはスロープを設け、迫る山をゆっくりと交わしていきます。
小さな住処ですがが、東南の開口を大きく、山の緑と陽の光を享受できるようにして、西の開口は高さを抑えて風を交わし、水平線と呼応させてより綺麗な夕日が見えるように絞り込みました。
ベランダの椅子に座り、ワイン片手に日本海に沈んでいく夕日を見ているクライアントが羨ましく思います。
設計担当:納谷学、
構造設計:かい構造設計 寺門規男
構造形式:鉄骨造
①1階は倉庫と船置き場。2階レベルに部屋を持ち上げてます。
海が大好きなクライアントがいつでも海が見渡せる様にしました。
②2階に上がるためにスロープを設けました。
クライアントの足が弱くなってもバリアフリーで使える様にしています。
③窓を腰壁から上にしています。
敷地の前面道路を通る車が見えない様にして、海だけが見える様にしました。
海が大好きなクライアントは、自宅から離れた海沿いの土地を購入しました。
しかし、その土地の前には道路が通っていて、車が頻繁に通ります。
道路を通る車に海への視界を遮られないように、建物を上に持ち上げることを提案しました。
新潟駅に着くと、軽トラックで迎えにきてくれていて、いつも二人で敷地に向かいました。
車中でここには書けないいろんな話をしながら、現場で設計や工事の打合せをしました。
遠方にもかかわらず依頼してくれて暖かく迎えてくれたことは、今でも私の大切な記憶になっています。
住宅を建てることは、人生の中でも大きな買い物です。
自分の気に入った、気になる設計者に連絡をとってください。
私たちもみなさんを待っています。
秘密基地
その名の通り、彼女の秘密基地です。
かい構造設計 寺門規男