築35年の木造住宅の2階部分リフォーム。普段の生活は都心にあり、この家には週末のみ滞在する。夫婦二人だけなので、2階部分はほとんど使われない。もったいないので、他人に貸すことを前提にリフォームすることを決意した。10年ほど前に一度増築された元々の間取りは4部屋+トイレ+流し。
まず細かく分けられた部屋を整理し、それぞれの壁を取り払う。必要な柱は残すがそれ以外の柱は梁などの構造補強しながら撤去する。カリンムクのフローリングに白い塗装の壁、可動式のスポットライトと、ギャラリーのような空間が出来上がった。階段を上がったところに廊下を設けた。広さだけを求めるのであれば、この空間は無駄であるが、廊下を設けることにより、空間の「長さ」を感じることができ、実際よりも広く感じる。これは、廊下壁の開口部の色をチャコールグレーに塗り分けることにより、更に奥行き感を出している。この壁はそういった視覚的な操作を行うための壁であると同時に、テレビを置いたりといった、実用のための壁でもある。
前回の増築部分は構造上、床面に段差を付けなければならなかったので、個室、サニタリーとして区分した。この部屋は広さや場所等ヲ考えて、若い夫婦などを想定しているので、この個室は寝室として使用されるだろう。大きめのクローゼットも作られている。
そして、サニタリー空間であるが、浴室はユニットバスを新設し、便器、洗面台も最も安価なモノに交換したが、真っ白な、非常にミニマルな空間に仕上がっている。
リビングの窓は既存の大きさに合わせた、木製サッシからアルミサッシに交換したが、通常よりも低い高さとなり、なんだか、落ち着ける雰囲気になる。これは思わぬ発見であった。
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