愛知県岩倉市での住宅の計画。敷地の3方向を建物に囲まれ北側の接道部分は公園に面する敷地であった。今回は大きな2つの要望をいただいた。ひとつは周囲にあまり開くような構成とせず閉じながらも解放的な空間がほしい。もうひとつは家族の気配を感じながら様々な居場所をもつ間取りとしたい。というものであった。ここではプライバシーを必要とする空間を挿入した2階建てのボリュームを柱のように4隅に配置し、その隙間を大きな吹き抜けを持つ共有部分のLDKとして、さらに頂点には大きな天窓を持つ空間構成とした。こうすることで高さによる開放性と上部からの自然光による明るさと光のうつろいを感じさせる空間を確保させた。全ての部屋が吹き抜けに接することで天窓の明るさによる恩恵を受け、様々な場所から吹き抜けを挟んで家族とのコミュニケーションを容易にすることを狙いとしている。また2階部分は全てブリッジでつなげている。これは生活導線をスムーズにするものでありながら、ロフト的な空間をちりばめて多くの居場所をつくると同時に、上下のコミュニケーションを生むものとしている。様々な場所を持ちながらも使い勝手を損なうことなく、家族と自然を感じながら快適な空間を実現した計画となった。
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