昭和の雰囲気が色濃く残る千里丘・ことぶき商店街において、本プロジェクトは、空き店舗を日本酒専門の居酒屋へとリノベーションすることで、地域の再活性化と商店街の魅力向上を目指しました。
店舗全体にモダンながらも「和の落ち着き」を感じさせる空間を演出するため、木材を多用したインテリアを計画。テーブルや椅子には無垢材を用い、経年変化とともに味わいが深まる素材選定を行いました。照明は柔らかな間接光とし、温かみのある空間に。
メインのカウンターには、伝統的な木組み技法をモチーフにした意匠を採用。接合部には金物を隠し、木材本来の構造美を引き出すことで、職人技の魅力を感じられる空間の要となっています。カウンター越しに日本酒を注ぐ所作が引き立つ設計としました。
壁面には、酒蔵ごとのラベルやボトルを魅せるディスプレイを設置。照明演出により日本酒が主役となる演出を施し、来店者が銘柄に興味を持ち、酒蔵の背景を知るきっかけとなるよう工夫しています。
商店街という「まちのリビング」において、本店舗が地域の人々の交流の場となるよう、ただの飲食空間に留まらず、人と人、人と地域、日本酒と文化をつなぐ場所を目指しました。今後の商店街リノベーションのモデルケースとして、汎用性のある手法を意識しました。
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