東京都郊外のあきる野市の秋川という場所.敷地は3段からなる崖地.自然豊かな環境を望む事ができます.この高低差のある敷地に二世帯の2棟の住居を計画するプロジェクトです,
課題は(1)高低差,崖地の条件を克服し眺望,環境を活かした住居の計画.(2)2棟の住宅の一体感と程よいバランス.各住居からの眺望の確保.(3)ローコストを前提とした計画.(4)ナチュラルモダン&スタイリッシュというキーワードで2棟の住居の空間の共有.(5)エコロジー&エコノミーな生活環境の実現.(6)地震に強く耐久性の高いSE構法を採用し長期優良住宅の認定を受ける事.
などを意識したプロジェクトです,
B棟は息子さん世帯の住居の二階建てです.下の段の親世帯の住居からのアプローチと最上段の道路からのアプローチがあり2つの玄関があります.A棟と同じく間仕切りを簡略化し限りなくワンルームに近い空間をつくりだし生活動線のシンプル化し,将来の家族構成の変化に対してフレキシブルに対応可能としています,家のどこにいても温度差がないような“温度のバリアフリー化”“家族の存在の認識化”“家族のコミュニケーションの誘発性”を計っています.
家族のコミュニケーションの核として,キッチンとダイニングテーブルの一体化を試みています.木の集成材でつくった長さ4mのテーブル兼キッチンが木の空間になじみます.
室内は主要構造体(SE構法)の木のフレームを露出しSE構法とは別にツーバイテン(2×10材)の垂木(たるき)を意匠的に見せています.質実剛健なSE構法の木のフレームと繊細かつリズミカルな垂木の連続性のバランスが(木の空間の)空間の大きな特徴です.壁は内断熱の発泡ウレタンを,屋根は外断熱でネオマフォームを採用しています.長期優良住宅の認定仕様の高気密高断熱仕様と暖房システムと空気循環システムを組み合わせる事,全ての照明をLED照明によってランニングコストの低減を図れると考えています.
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