この家は、都内では珍しく、ある程度まとまった敷地に、中庭を取った比較的ゆとりのある完全分離の二世帯住宅として、建てられました。
住宅密集地なので、中庭を取ることは、プライバシーを確保するためにも、有効な方法でもあり、お施主さんの最大の要望でした。
中庭には、外と内の間にインナーテラス、コミニュケーションサンルームというように緩衝帯をいくつか設けています。
親世帯、子世帯、それぞれに設置されているインナーテラスでは、観葉植物の置場、風雨にさらされる出入りのサンダルの置場所に使われたり、小雨くらいでは、窓を開け放して風を入れて過ごすなど、この緩衝帯は、半外部であり外と内の折り合いを付けてくれるようなスペースとして期待しています。
また、コミニュケーションサンルームは、都内ではなかなか外に洗濯物が干せないため、両世帯の物干し場として設けられました。
近くに清掃工場があるのも外に干せない理由の一つです。
親世帯、子世帯が室内で繋がる唯一の動線もこのスペースであり、洗濯物を干しながらの井戸端会議の場、コミュニケーションの場になったりします。
インナーテラス、コミニュケーションサンルームともに、デッキ材の下には、排水口が設置してあり、水ハケも心配いりません。
住宅密集地の中で、中庭を取るプランは、プライバシーを確保するために、とても有効な方法だと思います。
室内と外部である中庭との境にインナーテラスという緩衝帯をつくることで、スムーズに外部と繋がれます。
完全分離の二世帯住宅で、両世帯が繫がる部分を物干し場であり、井戸端会議的なことができる中庭に面したサンルームにしたことで、より中庭との繋がり広がりが体感できます。
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