既存のプランをベースにして丁寧にトレースしながら、必要な箇所を更新していくというささやかなマンション1室のリノベーションです。残すところと更新するところを取捨選択していくと、結果的に4世代分の仕上が同一空間内に存在する計画となり、新しいものが既存と接する箇所や既存を撤去した跡が生まれることとなりました。そこを周囲と同材で補修して時間をねつ造してしまうのではなく、この部屋がこれまで重ねて来た履歴を受け入れながら、新しい時間へとつないでいく方法として、新しいものと既存が接する箇所に真鍮という時間とともに変化する素材を挿入することにしました。真鍮が金継ぎのように、古いものと新しいものの取り合いを建築的にも、時間的にもやさしくつないでくれます。
・既存と新設の素材がぶつかるところに金継ぎのように用いられた真鍮
・飲食店を経営するご主人がこだわった厨房器具仕様のキッチン
・古く新しい雰囲気を演出するシナランバーに染色塗装した家具
スマサガ不動産
バター
資料請求にあたっての注意事項