場所は都内の木造住宅が密集する閑静な住宅地。道路に2面接している角地で、広さは14坪と小さな敷地です。広さが限られているので建物は敷地を目一杯使い計画しました。敷地の形のように正方形で、部分的に丸みをもった柔らかい建物です。構造は造形に対して自由度の高いコンクリート造を採用しました。敷地が小さいので、建物も大きくはないのですが、そのぶんコンパクトで濃度の濃い空間になりました。廊下からドアを開けて各部屋に入るような閉じたものではなく、ひとつひとつの場所がオープンで家全体がワンルームのように繋がる空間です。繋がりは内部から外部へと続き、屋上まで沢山の気持ちの良い居場所があります。「この部屋は何の部屋で、何をするための場所です」という固定的な暮らし方ではなく、住まい手がライフスタイルに合わせて場所を変化させ、目的に合わせて自由に使っていけるような家になれば良いと思います。
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