子ども達は、学校から帰ると息つく暇もなく広場でサッカーの練習を始めた。自然と近所の子ども達も集まり、そこはまるで町の広場のようだ。
私たちの仕事は、建物を提案をすると同時に、クライアントのライフスタイルや好みを読み解いて、これから新しく始まる「暮らし」を提案する仕事でもある。
Hさんご家族に提案したのは、建物というよりも、「広場という遊び場」である。全ての生活が広場を通して繋がるように、建物は広場にそっと寄り添うように建っている。
お父さんは、高い天井の開放的なリビングで仕事で疲れた体を休める。
お母さんは、司令塔のようなキッチンで家族の様子を見ながら料理をする。
子ども達は可動間仕切りで囲まれた、小さなスペースで宿題をしたり、ロフトで寝転がったり、時には間仕切りを開け放ちみんなで遊ぶ、まるで秘密基地のようだ。
そんなそれぞれの居場所は広場を通して緩やかに繋がっていて、生活は自然と広場にあふれ出し、家族みんなは日々の暮らしを共有する。
これから先ずっと、広場の家が、そんな家族の日々の暮らしを守っていく事を願って。
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